続き

でまあ、動けないからストレッチャーで病棟まで運ばれてベットに移され、後は放置。ちなみに、これが9月12日の午後3時くらいかな。世間では安倍ちゃんの辞任で盛り上がっているころだけど、そんなことは露知らず。(知ったのは2日後。動けるようになって新聞買って。)体が動かないのでひたすら耐えるしかない。手足は動くので携帯メールで上司やら親やらに連絡しつつ耐える。夜になって更に痛みは増し、同じ姿勢で居るとと背中やら腰まで痛くなってきやがる。なんとか姿勢を変えようと奮闘してみると、どうがんばっても右回りにしか動かない。(左胸にチューブ入れてるから。)元に戻そうとすればするほど、頭にはベッドの壁が迫り、余計体勢が苦しくなり、呼吸もし辛くなり、絶望に打ちひしがれていると、ひょっこり先生が現れ、「どうしてそんな姿勢で寝てるんですか?」「・・いや、帰れなくなっちゃったんです・・」。またもや失笑されつつ先生に姿勢を戻してもらい、強めの痛み止めを出してもらい、なんとか眠りに付くことができた。この時23時くらいなんだけど、先生たちにはまだ仕事が残っていて、毎日当然午前様で、朝は7時から仕事してましたよ。いつ寝てるんだろうな、Drって。前から思っていたことだけど、医者の仕事ってタフじゃなきゃつとまらないよなあ。体力的にもだけど、精神的にも。毎日、生きるか死ぬかの修羅場に身を置いているんだもんなあ。主治医の先生は登山が好きらしく、K2にも登ったらしい。スゲーなあ。ココロザシの違いかなあ。俺には絶対無理だ。そんな寒くて危ないところ行くくらいなら、家でインターネットしていたいもの。さらに、この先生に関心したのは、「気が利く」ところ。というのは、チューブを抜く処置の説明を聞いているときに、何気なく「麻酔はするんですよね?」と聞いたら「はい」って答えてたんだけど、実際は全然麻酔無しなのね。多分「使わない」って答えられてたら、俺ビビりまくってたと思う。そこまで見透かされてたんだと思うと参りましたって感じですわ。話はとんじゃったけど、まあ入院3日目にチューブ抜いて、4日目に退院。比較的ラクに済んだみたいです。友達で5回気胸やってて、手術もしている人が居て、彼は2週間とか入院しているらしいので。そうそう、気胸は一度なると、2回・3回と再発するケースが多いのね。で、治療法には今回の「処置」と「手術」ってあって、「手術」は肺に穴が開く原因の嚢胞(ブラ)を取ってしまうという手。(繰返しになるけど、ほんと医学って単純というか、原始的だよなあ。)まあ、再発しないのが一番だけど、再発しても手術はしたくないな。そもそも耐えられる自信もないなあ。「処置」でさえ、ヒーヒー言っているのに。つーか、ふと思うのは、「処置」しても結局は肺の穴が自然に塞がるのを待つだけなんだから、しないで待ってたほうがラクなんじゃね〜?ってこと。勿論息苦しいけど、動けないほどの痛みはない訳だし。治るのは若干遅くなるだろうけど、その方が人間的な気がする。もし再発したら、次は「静養」だけで乗り切ってみようっと。


最後になりましたが、お世話になった先生始め病院のスタッフの方々、心配・迷惑を掛けた、家族や会社の方々に心からお礼申し上げます。ありがとうございました。