交渉術

交渉術

交渉術を切り口にしながら著者が手がけた北方領土外交について語る。以前の著作で既出のエピソードもあるが、初めての話も。そして著者自身が現在進行形でこういった著作を通じて外務省と「交渉」をしているのだろう。
諸葛孔明時の地平線 13 (プチフラワーコミックス)

諸葛孔明時の地平線 13 (プチフラワーコミックス)

恥ずかしながら三国志モノ初めて読んだ。三国を統一する話かと思ったら、実は三国に分かれる話だった。

甦る農業―セミプレミアム農産物と流通改革が農業を救う

甦る農業―セミプレミアム農産物と流通改革が農業を救う

農業の再生には流通の改革(農協まかせの流通ではコストが高すぎる上に消費者の声が届かない)と安心を売りにして価格を上げるセミプレミアムの商品の提供が必要という話。

農で起業!実践編

農で起業!実践編

まさに「甦る農業」の内容を実践しているわけだがブドウ狩り農園の経営なんで農業というよりほとんどサービス業でした。結局1次産業オンリーじゃ厳しいってことか。

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

ペットボトルのリサイクル率が実は1%程度とか、手間かけてゴミの分別している側としては「やっぱそうなんだ〜」というデータが。環境問題って日本だけじゃなく世界的に正しいかどうか分からないデータというよりイメージに基づいて展開されている感があるのでこういう地に足がついた本は貴重だと思う。

Invention of Solitude

Invention of Solitude

「翻訳教室」から読んでみる気になった(http://d.hatena.ne.jp/osiage1/20090415)「孤独の発明」原書。やっと前半の「見えない人間の肖像」の部分を読み終えた。この本の面白さは本当の事と嘘のことのミックス具合なのだなあと改めて思う。本当に言いたいことを言うために仕方なく嘘をついているのだと感じる。それが翻訳文庫本の解説で吉本ばななが指摘する「アンバランス」なのだろう。内田樹曰く「100年読み継がれる名作というのは、だいたい5頁おきに「決めのフレーズ」が満載されている本と相場が決まっている。」(http://blog.tatsuru.com/2009/02/07_1033.php)だが、本書もその域なのだろうと思うほど胸に響くフレーズばかり。
「見えない人間の肖像」が書かれたのが1979年。本稿の締めくくりに3才の息子ダニエルが大きくなって読み書きできるようになったらこの文章を読んでどう思うだろうかという疑問が書かれる。ダニエルと僕はほぼ同い年。オースターの父=「見えない人間」について書かれた本稿、ここまでの父への思いを僕は持たない。ダニエルは本当に本稿どう読んでいるのだろうか。